スペインが生んだ世界の至宝ダニ・ダオルティスの作品集『ヒア&ナウ』の続編です。
6時間を超えるライブ映像で16作品プラスインタビューが楽しめます。相変わらず対人スキルを駆使した圧倒的マジックの数々が揃っています。
このメーカー特有の編集の分かりづらさはありますが、ダニの解説は分かりやすいです。まず目的やコンセプトを話し、具体的な説明へ入ります。何を考えて演じているか分かりやすくそして深く理解できます。
世界トップの理論が得られてこの価格。破格どころではありません。どう考えてもお得です。
スペインの至宝ダニ・ダオルティスが手の内すべてを公開!
ダニ・ダオルティスの驚異、再び!
- ACAAN
- ダニ版エニエニです。デックは完全にシャッフルされた状態。選んでもらうカード、選んでもらう数にフォースはありません。奇跡的です。
- Under the Table
- 2人の観客にそれぞれデックを持ってもらい、それぞれテーブルの下でデックをバラバラに混ぜてもらいます。
意味があるのか無いのか分からない指示を出しつつ、最終的にトップかボトムを観客に選んでもらい、選ばれたカードを表向きにしてデックに混ぜてもらいます。それぞれに行ってもらうので、最終的にそれぞれのデックの中ほどで1枚のカードが表向いています。この2枚が一致しています。
- In the Box
- 観客に目を押さえてもらい、見えない状態で行います。バラバラに混ぜてもらったデックから、観客が自由に1枚を覚え、このカードをカットしたデックに戻します。そのカードがノーヒントで当たります。バラバラに混ぜてもらったデックにキーカードを仕込むアイディア。さすがです。
- Chaotic Triumph
- デックのカードをテーブルに表向きで乱雑に広げた状態で、どれでも好きなカードを言ってもらいます。
乱雑に広がったデックをさらに乱雑に表、裏も関係無くバラバラに混ぜまくります。バラバラになったカードを適当に拾い上げ、観客の1人にその中から1枚引かせます。それが最初に観客が言ったカードです。HLGというフォースが解説されますが、無茶苦茶で笑ってしまいます。
次にデックをひとまとめにし、表裏混ざったカードを4枚ずつ各観客に配ります。その中から好きなカードを覚えてもらったら、ダニの指示に従い、カードを表裏バラバラに混ぜます。最後にすべてのパケットを回収し、広げてカードが表裏混ざっていることを見せます。次にまた広げるとカード裏表がそろい、それぞれの観客が覚えたカード4枚だけが表向いています。
- Three Chooses
- 3人の観客にデックのカードを3分の1ずつ配ります。マジシャンは目隠しをして何も見えない状態です。
それぞれの観客がそれぞれのパケットをバラバラに混ぜます。3人がボトムカードを覚えたら、それぞれのパケットをリフルシャッフルで混ぜながら1つにまとめます。マジシャンが目隠しを取り、デックを表向きに広げたら、覚えてもらったカードが分かります。
- Card and Number
- 混ぜてもらったデック、トップから10枚以下のカードを取ってもらいます。デックを受け取り、取った枚数と同じ順番にあるカードを見て覚えてもらいます。その時点で何が覚えられているか分かります。何度でも繰り返せます。
- Peek on the Box
- デックを混ぜてもらっています。演じるトリックの名前が思い出せない。思い出せない。「あ、1枚カード抜き出して」。
あー、思い出せない。観客が1枚のカードを裏向きに抜き出します。あ、思い出した。名前はアンビリバボーダイヤの3だ。抜き出したカードを確認するとダイヤの3です。
同じ手法を利用して、観客自身にデックを表向きにドリブルしてもらい、見えた1枚を覚えてもらいます。そのカードを当てたり、移動させたり自在です。
- Launched Cards
- デックを好きな場所から持ち上げ、テーブルに置いてもらいます。これをあと3回繰り返します。4つのパケットが完成します。
最後にもう一度パケットを取り上げてもらい、それを数えると10枚です。先ほどできた4つのパケットのトップを見ると10のフォー・オブ・ア・カインドが揃っています。基本的に力技です。
- A La Carta
- 予言を書いたカードをあらかじめテーブルに伏せて置いておきます。カードを自由に選んで覚えてもらいます。デックを混ぜながら、ランダムな場所に戻してもらいます。本当にランダムにしか見えません。戻してもらった後も混ぜ続けます。予言を見ると18。トップから18枚配ると観客のカードがそこにあります。
- Optical Poker
- 4枚のAをデックのトップに表向きに置き、何人目に勝たせたいか聞きます。3人目。
デックを見ると4枚のAが消えています。トップから1枚ずつカードを配っていくと、3人目でいつも表向きのAが出てきます。
- At this Time
- それぞれの観客に1枚ずつ表向きにカードを選んでもらいます。選ばれた数字を見ると2、2、5、3です。
時間を確認すると22時53分です。
- Concordance to the Cut
- デックに適当にカードを投げ、刺さったところでデックをカットします。
これをあと3回繰り返します。4つのパケットができます。それぞれのトップカードを見るとフォー・オブ・ア・カインドが揃います。
デックを広げカードを1枚見て覚えてもらいます。デックは混ぜてもらい、裏向きにテーブルに置いてもらいます。テーブルに置いていた1枚のカードを表向きにデックに投げます。デックを広げ刺さった場所の隣にあるカードを見ると、それが先ほど見て覚えてもらったカードです。恐ろしい技術力です。
- Follow the Leader
- パケットをチェンジする際に動きはもちろん気配まで消すことに注力したフォロー・ザ・リーダー。
- Mirror Torn and Restored
- 予言のカードをテーブルに出しておきます。サインしてもらったカードをデックの好きな場所に戻してもらいます。本当にどこでもかまいません。
予言を見ると18と書かれています。デックから18枚のカードを配ると、そこにサインカードがあります。
サインカードをビリビリに破りますが、一瞬にして元に戻ります。
- Last Elastic Change
- 輪ゴムを巻いたデックで行うカラーチェンジ3種類です。
デックを好きなところから持ち上げ、ボトムカードを覚えてもらい、元通りに重ねてもらいます。
デックに輪ゴムを横向きにかけてもらいます。デックを表向きに持ち、覚えてもらったカードを聞いたら、デックのボトムカードが覚えてもらったカードに瞬間的に変わります。
次はデックに輪ゴムをかけた状態で、ピークでカードを1枚覚えてもらいます。ボトムカードは当然違うカードです。
右手から左手にデックを受け渡すだけで、ボトムカードは覚えてもらったカードに変化しています。
次は好きなカードを1枚言ってもらいます。ボトムカードがそのカードに変わります。
ダニが仲間たちの質問に答えます。1時間に渡る質疑応答。
英語字幕がありますので、理解できると思います。
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