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フレンチドロップ 「週刊スペルバウンド 667号」 (2020.10.09 up)

フレンチドロップの庄野です。

台風14号が近畿・東海地方に近づいて来ているようですが、大したことが無いと良いですね。
十分お気を付けください。

今日は奇術の古書について、気づいたことがあります。
今までは古本屋などでもめったに奇術の本は出ないのに(子供向けなどは別です)、最近やたらと多くの本が古書店より販売されており、価格も以前よりお安くなっています。

一部勘違いのような高いものもありますが、平均的に安くなっており、珍しい本が多く売り出されています。
今が購入のチャンスかも知れません。

多分原因は高齢化によるものと思われます。
マジック愛好家の高齢者が亡くなり、大事にしていた本が古書店へ流れていっているのでしょうね。

これからも益々多くの本が世に出てくると思います。
欲しかった奇術書籍をパソコンなどで検索すると意外な価格で販売されているかも知れませんよ。

というようなことで思い出したように、私のマジックのバイブルのような本を読み直しています。
今までも何度も読み返していますが。

それは松田道弘著「クロースアップ・マジック」というブルーの表紙で正方形に近い変形版のハードカバー本です。
1974年1月に金沢文庫より発行されました。日本中の古書店でも現在は販売されていません。
近いうちに出てきそうですが。

同じ内容の本が筑摩書房より「即席マジック入門」というタイトルで文庫本で発売されているので、もしまだ読んでないなら、是非買って読んでください。私のおすすめNo.1です。マジックのセレクトや解説が秀逸ですが、それにも増して全209ページの中にマジシャンにとてもとても大事なアドバイスが12項あり、囲み枠で書いてあります。

以下のような内容です。

・技法
・観客の目(効果がすべてである)
・タイミング
・Be Natural(自然であれ)
・失敗
・意外性(奇術の本質)
・ミスディレクション
・演出
・ショーマンシップ
・見せる
・ルーティン
・弁解無用のこと

以上の12タイトルですが、キャリアの長い方でもあらためて感銘を受けると思います。

えらい長文になりましたが、松田 道弘著「クロースアップマジック」または「即席マジック入門」をまだ読んでいない方がいれば、12のアドバイスを何度も読んでくださいねという私からのおすすめでした。

次の話ですが、ショップを片付けしていると「なんで?」というようなことが度々あります。
その中のひとつで手品道具の部品だけが何個も見つかるというものですが、これが無かったら商品にならないのに、「なんで何個もあるの?」という謎です。

例えばスリー・コイン・トリック(C.B.S)のギミックコインのインサートコイン(ハーフダラーとメキシコセンタボ銅貨のダブルフェイス)が何枚も出てくる。これが見つからなかったので残りは捨ててしまったのか?
謎ですわ。

もしこれを読んで頂いている方で部品が無いので、使い物にならないという方がいればダメ元でメールでインサートコインは無いですか?
と問い合わせしてください。あくまでダメ元ですけどね。今までかなり色んなギミックの部品を捨てました。もったいないですが、スッキリしたことは確かです。

さて本日の新製品の紹介です。

新商品のご案内

■日用品『リング・イン・ザ・ベル』 by レイノルド・アレキサンダー


オシャレすぎるリング・フライトです。
指輪が消えて、あんなところから?! と言ってもタイトルが移動先を言ってもうてますね。

いや、敢えて言いますよ。
こんなことを言うディーラーはいませんから、ここだけでこっそり言います。

ほんまこんなんしたら怒られるで。

私がやる場合は指輪を借りるときに二重に保険をかけるようにしています。
心の中で絶対怒るなよ。怒ったらあかんぞ。と唱えつつ。これくらいのリスク管理は私クラスでは朝飯前です。
この前なんて、この指輪ならいけそうやなと思って借りたら、高そうな石がついていてびっくりしました。
これが老眼の力です。私の場合は、リスク管理より健康管理。

冗談はさておき、そのへんのことを慎重にできる人は買って損はありません。
決して高価なものや宝石のついたものを借りてはダメですよ。シンプルなファッションリングなんかが良いです。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5277

■カードマジック『ピック・ミミニ・ミー』 by スティーブ・マルチェロ

油性ペンで描かれた絵がゆっくり動き、相手のカードを当てます。
紹介文にもありますが、カーディオグラフィックのエッセンスを上手に抽出しましたね。

マジシャンにとっては、油性ペンで描いた絵が動く。うん、それ普通。
となるところですが、みなさん目を覚ましてください。それ普通じゃありません。けっこう異常です。
ましてや一般の方にとっては奇跡です。ギミックが大変よくできていますので、無理なく自然に演じられます。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5274


■カードマジック『ピック・ミー』 by ミケル・シャトラン


動画を見てこりゃすごいと思いました。
何と言ってもこの密室具合。封をした後、ケースを観客に渡せるあたりが痺れました。
久しぶりにおおっと思わされた賢いギミックです。
みなさんもぜひ知っておいたらいかがでしょう。
無理にとは言いませんが。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5267


日用品『魔法の絵本 ミッキーマウス&フレンズ』 by JL magic

いわゆるカラーリング・ブックのディズーニ版です。

これがウケないはずがありません。
女性や子供がいる状況には必須のアイテムです。
なんせページをめくっているだけで、驚きと感動が生まれます。
こんなに楽してできるマジックも珍しいです。
実践派の皆様にはこれがおすすめです。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5251


■日用品『ビジュアル・マトリックス a.k.a ローズ・アクト  (予約受付中)』 by ウィル・サイ


例のアレです。クロースアップでは大型の商品です。

マジシャンなら見たことが無い人は居ないだろうアメリカズ・ゴッド・タレントでCGかというくらいあまりにも強烈であった「ビジュアル・マトリックス」です。
台湾のマジシャン、ウィル・サイの商品です。アメリカズ・ゴット・タレントでこれを演じてより一層有名になりました。

「ビジュアル・マトリックス」はフレンチドロップのウェブ上では今まで販売していませんが、取り寄せ依頼があり何個かこっそり扱いました。

今回販売することに決めましたのは、現在のコロナ禍でバーチャルマジックなどで、カメラを通して画面で観るという条件でなら、同じことが演じられるので(アメリカンズ・ゴット・タレントでの演技状態参照)、ごくわずかの需要があるかも知れないということです。

観客が至近距離で観るクロースアップにはあまり適しません。それでも条件を整えて演じたいというマジシャンや仕掛けだけでも知りたいという勇気のあるマジシャンにはおすすです。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5270


石田コラム更新のご案内

■第99回 「ブラックアートの歴史」


https://www.frenchdrop.com/column/?page=099

今回も膨大な文献が整理され、現在にいたるまでのブラックアートについての研究が学べるようになっています。
これだけの貴重な内容をコラムに提供いただくだけでいいのか、考えさせられてしまいますね。

私も昔に阿部徳蔵さんの奇術随筆は読んだはずですが、ブラックアートについての記載なんてあったっけ?
という状態です。それはさておき次はもう100回目です。

100回目にも期待しつつ、しっかりブラックアートの歴史を学びましょう。


後書き

奇術古書について長い話を書きましたが、もっと長くなるので、カットしました。
それは泡坂 妻夫編集の日本の名随筆「手品」の中での江国滋さんのマジック酒場の一夜に絡んだお話ですが、次の機会があれば書きたいと思います。ではまた。


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