カードが織りなす不思議の連続は、それを愛好するものにとって、これほどこたえられないものはありません。
しかも、カードには、いまだ発掘されていない奥深い可能性があります。
その魔力にも似た誘惑にかられ、ある人は毎夜のごとく新しい奇術を求めて思索にふけり、ある人は文献を熱読しているでしょう。しかし、ひとたび彼等が観客に対し奇術を演ずるときは、その自己陶酔の境地からはなれなければなりません。奇術を研究している段階では、彼等と奇術そのものの対話の中に喜びが生まれます。
それに対し、奇術を観客に見せる段階においては、奇術を媒体として、彼等と観客との会話の中に相互の喜びが生まれなければなりません。
もちろん、当書をあなたが読むことによって、知識を貯え、じゅうぶん楽しい時間を過していただきたいと思います。しかし当書は参考資料でしかありません。これらの奇術をおやりになるときは、じゅうぶんな練習とともに、あなたにあった味つけをされたうえで実演されることを願っています。
文章化された奇術は “石” でしかありません。それを“宝石”に変えるのは、あなたなのです。
- 第2巻
- 第8章 クリップトリック(ペーパークリップを使用したカードマジック)の研究
- クリップトップチェンジ
- クリップ+トップチェンジ+ダブルリフト
- クリップ+ダブルリフト+リフルパス
- クリップ+ティルト
- 不可能なトップチェンジ
- ラビットトランジット
- 引力の証明
- バニッシングクリップ
- クリップとカード
- カードフィッシング
- 第9章 キーローケーションの研究
- トリプルキーロケーション
- インスタントキーカード・改良版
- キーカードの隣接テクニック
- リフルフォースによる方法
- スライドインによる方法
- ヒンズーシャフルによる方法
- キーカードとしてのクリンプ
- チャレンジ・ロケーション
- 不可能なカード当て・改良版
- ひらめき
- 第10章 カードハプニングの研究
- あ、ちきしょう!!
- フォーエースクライマックス
- エスケース
- 貫通の法則
- ハプニングリバース
- 第11章 ファーローシャフルの研究
- ファーローシャフル小史
- ファーローシャフルの分類
- 基本技法
- 配列の転換1
- 配列の転換2
- その他の性質
- シングルショット
- ワンモアチャンス
- ダイバーノンのプロブレム
- プロブレム集
- ファーローファインダー
- 第12章 新しい技法の研究
- H.K's アウトジョグアディション
- エースオープナー
- シンプルフォーエース
- 張り込み
- H.K's スティッキングテクニック
- 見えないノリ
- 磁化するカード
- おかしな脱出
- H.K's 回転スロー
- 180度回転スロー
- 360度回転スロー
- 180度360度混合回転スロー
- 知らないうちに
- 540度回転スロー
- 回転スローラインアップ
- スローイングリバース
- 第13章 カーディストの研究
- カードマジックの発想
- 所作について
- 技法について
- 演ずるにあたって
- 第14章 加藤英夫の初期作品の研究
- エニイナンバーリバース
- D.B.カードのカード当て
- フォールスヒンズーシャフル
- 最後の最後まで
- 見えないフォーエース
- 第15章 カードマジック技法用語の研究
- 第3巻
- 第16章 海外カード奇術の研究
- 空間は曲がっている
- クエスチョン
- 2枚いっしょに
- サーカスカードトリック
- テルテールタップス
- 第17章 セカンドディールの研究
- セカンドディール競争
- 代表的なセカンドディール
- ストライクセカンドディール
- セカンドディールからのターンオーバー
- セカンドディールの効用
- シンプル版・ダンバリー・デリュージョンン
- ダイレクト・ストップカード
- 数が選ぶフォーエース
- 2人で仲良くアンダーダウン
- セカンドディールサム
- いじわるな友達のお話
- マルティプル・セカンドディール
- エースでストップ
- ダイヤモンドカットダイヤモンド
- 第18章 ライジングカードの研究
- ライジングカードの変遷
- インスタントライズ
- ライズインザケース
- ファンライズ
- コミカルな演出
- スライハンドライジング
- ライジングカードエスケープ
- 第19章 変形スライドインの研究
- カッティングスライドイン
- クイック・ラッピング
- カード当てアンダンテ
- エースの一致
- ヒンズーシャフルスライドイン
- 吸引力
- マルティプルスライドイン
- 第20章 特定枚数目へのコントロールの研究
- オーバーハンドシャフルによる方法
- カットによる方法
- スプレッティングカウントによる方法
- パスによる方法
- スプレッディングカウント+パス
- フリーインジケーター
- ダイアゴナルジョグによる方法
- クリンプによる方法
- 魔法の言葉
- ヒンズーシャフルによる方法
- ヒンズーシャフルスライドインによる方法
- 奇術師のコントロール
- 第21章 トーナメントディールの研究
- 研究の発端
- 22トリック
- トーナメント・ディール
- 2進ソーティングトリック
- プリンターカード
- 先死法トーナメントディール配列転換表
- 第22章 加藤英夫の最新作より
- シルクの中の出来事
- フォーエーストライアンフ
- 幻覚
- あとがき
- 第4巻
- 第23章 アクショントリックの研究
- カードサスペンション
- 空中ディール
- ホップアップカード
- サンフランシスコムーブ
- カードバランシング
- カラーチェンジ
- ストップカード
- 飛び出るフォーエース
- 第24章 ラッピングの研究
- ターンオーバーラッピング
- おかしなエースオープナー
- カードのもどし方
- H.K's テーブル・アディション
- デビルズカット
- H.K's ラッピングディール
- ランダムフォー
- H.K's カウンティングラッピング
- わな
- ダブルペネトレーション
- H.K's スチールラッピング
- H.K's ラッピングディール
- 浮上
- 第25章 等式プリンシプルの研究
- 等式プリンシプルの定義
- a+b=d+aの原理
- (a+b)-a-b=0の原理
- あぶらかだぶら
- (k-a)+a=kの原理
- ホフジンサーのユーレイ
- b-a=b-aの原理
- マセマティカルマーベル
- k-a=bの原理
- ロケーションロケーション
- k-(k-a)=aの原理
- バーノンプリディクション
- 等式プリンシプルの種類
- 等式プリンシプルの発展性
- コオペレイティブカンジャリング
- ヒア・リズ・ユア・カード
- 第26章 コミックカードの研究
- 矢印は語る
- われ物注意
- ジョンソンのカラーチェンジ
- エスケープの王者
- ボルノカードトリック
- ダブルリフト3題
- アイデア集
- みにくいアヒルの子
- 第27章 プリディクションの研究
- 予言現象の発想
- 名刺のプリディクション
- おかしな予言
- ミクロプリディクション
- フューチャーデック
- 予言の原理
- 3分の1のプリディクション
- サークルプリディクション
- コントロールプリディクション
- たりないハーフ
- シンプル版プレモニション
- パーフェクトプリディクション
- 第28章 ジョークの研究
- ジョークの使い方
- 第5巻
- 第29章 カードスタブの研究
- カードスタブの種類
- 万年筆でつかまえろ
- ボストンスタブ
- フラッシュスタブ
- 剣さしカード
- ふてくされカード
- ワンス・イン・ア・ナイフタイム
- 2次元の剣
- 第30章 コインシデンスの研究
- ロイヤルマリージ属
- マッチングペアーズ
- ロイヤルマリージ
- 恐怖の一致
- ありうる一致とありえない一致
- ロングショット
- 人種差別
- 第31章 スペリングトリックの研究
- カードのスペル
- スペリングトリックの変遷
- ダウンズスペラー
- 思ったカードのスペリング
- 5つの質問
- ケーター& スカイヤー
- クレージースペラー
- ジョーカースペラー
- メンタルスペル
- メンタルスペルのバリエーション
- ゴースト・オブ・フランシスコ・カーライル
- ゴースト・オブ・ダイ・バーノン
- ゴースト・オブ・エド・マーロー
- フリーカットエーセス
- 第32章 パケットパスの研究
- パケットパスの基本形
- パケットパスを行うパターン
- パケットパスの可能性
- 応用現象
- 水平飛行
- カリキュレーション
- オープントラベラー
- ダブルパケットパス
- ダブルパケットパスの応用例
- 新・赤と黒
- シークレットセパレーション
- センタートランスファー
- センタートランスファーの応用例
- 第33章 ターンオーバーの研究
- テーブル上の1枚のターンオーバー・1
- テーブル上の1枚のターンオーバー・2
- スプリングターン
- マルティプルスクープ
- オールドファッションターンオーバー
- ポップアップメソッド
- ポップアップダブルターンオーバー
- ポップアップチェンジ
- はじいて返えす
- 回転スロー
- テーブルへたたき落とす
- ファンにして返えす
- スプレッドの中のカードを返えす
- フラッシュターンオーバー
- リフルターン
- フリップターン
- チェリーブラッサム
- 最後に