『アリオス』の川畑洋平によるカード作品およびマジック理論です。
『アリオス』では美しいカードさばきがフォーカスされましたが、今作は活字の特性を活かし、よりコンセプトに重点を置いた内容になっています。
5つのカード作品では、創作における意図や狙いが明示されており、トリックの本質に迫れます。もちろん、5作品はそれぞれカードトリックとして良作です。
理論では魔法の質感を高めるための考えが書かれています。マジックのジャンルを問わず、表現の参考になるでしょう。
興味深い1冊です。上質なトリックと美学をお楽しみください。
étoile
カードファンを使ったエースプロダクション。1枚、2枚、3枚とテンポよく現れ、最後に意外なオチがあります。
jukebox
カードケースに入れた4枚と外の1枚が入れ替わります。
unison
ポール・ハリスのグラスホッパーのバリエーション。移動をじっくり見せる試みの作品です。
waltz
マーローのクイックスリーウェイのバリエーション。アンビシャス効果が良い働きをします。
symphony
ホフジンサー・エースプロブレム。ラストは4AがA〜Kのカードになりインパクト絶大です。
To show more wonder
マジックをより不思議に感じさせるための見せ方について。
Magical gesture
マジカルジェスチャーに、単なる合図以上の効果を持たせるためには。
Invisible material
見えない道具の扱い方について、イマジネーションを誘発する方法を考察しています。
タブルカードの扱いにあくなきこだわりを持つ川畑洋平のカードマジック作品集