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コラム

第45回 燃えよデブゴン4/ピックポケット!(2024.6/6 up)

5月6日にエポック中原で行なわれた関東大学奇術連盟の「春の連盟発表会」を見に行きましたが、プログラムの加盟サークルから成蹊大学マジシャンズクラブが消えていました。コロナの影響により、2022年に明治大学マギーグルッペが潰れましたが、成蹊も部員が減ったようです。大学のクラブは部員がゼロになったら即廃部ですが、社会人マジック・クラブは直ぐに潰れることはありません。しかし確実に会員数は減っており、発表会の演目数が少なくなったり、会員が減ったことで会費収入も減少したため、発表会を毎年開催できなくなったところなど、コロナの影響が今になって出てきています。

『燃えよデブゴン4/ピックポケット!』


燃えよデブゴン4

原題:Carry On Pickpocket(提防小手)
監督:サモ・ハン・キンポー
出演:サモ・ハン・キンポー(マイケル), フランキー・チェン(チムニー), ディニー・イップ(リン), リチャード・ン, ラウ・ハウスエン(キム), テディ・パン(アン)
配給:ヘラルド
公開:1985年
上映時間:96分
製作国:香港

サモ・ハン・キンポー主演の「燃えよデブゴン」がテレビ放送で評判になったことで、フジテレビがその後に放送するサモ・ハン・キンポー主演の映画に「燃えよデブゴン」と付けました。そのためデブゴンと付くものは20本もありますが、どれも全く繋がりはありません。色々な映画のパクリにカンフー要素を加えたアクション・コメディですが、血しぶきが飛び散るなど、残酷なシーンがあります。

マイケル(吹き替えではデブゴンと呼ばれています)、チムニー、師匠のキムとその娘アンは4人でチームのスリの集団です。冒頭、部屋でマネキンから財布をスリ取る練習をします。

街へ出てカモの選定をしたキムがハンカチで合図をする、テニスボールをぶちまけてそれを拾う間にズボンの後ろポケットから盗む、エスカレーターでおとりのアンのパンチラに見とれた男から盗むといったシーンは、前回紹介した「黄金の指」からそのままパクってきたものです。更には下記の、チャップリンの「黄金狂時代」のフォークとパンを使ったダンスもパクリ。

ひと仕事した後にマイケルはディスコに行き、そこで知り合った女性リンに一目惚れするのですが、彼女は香港警察の特殊捜査官で、宝石密輸団を一網打尽するため、ある男の懐から品物をスリ取ってほしいと頼まれます。

34分、スリのシーン。カモにぶつかって、一瞬で相手のズボンを切って、そこから札を抜き取ります(その前にカモの前に札を落とし、お金を落としていますよと言って拾わせて、どこに仕舞うか観察しているので、どこに札を入れているかは分かっているけど、切って盗むのは無理でしょう)。エスカレーターに乗っている女性が小脇に抱えたハンドバッグの側面を、マイケルが口から出したカミソリで後ろから切り、財布を抜き取ります。後半、宝石密輸団から盗んだダイヤをキムがネコババし、そのことを吐かせるためにマイケルたちはトリックを仕掛けますが、これがまたロバート・レッドフォード主演の「ホットロック」のパクリ。形だけ真似ているので、キャラクターの性格がストーリーに合っていません。「ホットロック」と同様、ストッキングを被った大男が出てきますが、流れで必要だからそこで出しただけで、それが誰なのか分からず、その後も出てきません。まるで自分のキャラクターを考えずに、好きな有名マジシャンの演技をそっくりコピーしているような酷さを感じます。BGMも安っぽいです。昔の香港映画でヒットするのはカンフーかMr.Booシリーズなどのコメディでしたが、香港のギャグは私の口には合いませんでした。因みに、「ホットロック」の方が断然傑作です。ロバート・レッドフォードやジョージ・シーガルの掛け合いは面白く、ピーター・イェーツの演出もテンポがいいです。クィンシー・ジョーンズの曲が軽快に流れるエンディングも痛快ですね。たまにテレビで放送されるので、見る機会があるでしょう。

次回は香港映画「スリ(文雀)」です。スリの映画はまだまだ続きます。

トピック

古畑任三郎の「魔術師の選択」は10日でした。ただ、今回の再放送はCMが多く、かなりのシーンがカットされており、酷いです。

6月5日 19時~ 「笑ってコラえて」 日本テレビ

6月10日 13時50分~ 「警部補・古畑任三郎 魔術師の選択」 フジテレビ


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