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コラム

第105回 地球最後の男(2025.08/08 up)

7月29日より「飛鳥Ⅱ」イリュージョンマジックショー ~Voleur à Paris~の新作が上演されています。お金と時間のある方はどうぞ。

前回までゾンビ作品を何本か取り上げましたが、今回は吸血鬼映画です。パブリック・ドメインで、字幕を付けたものがYouTubeに上がっていました。


又、日本語字幕はありませんが、カラー化したものが見たい方はこちらをどうぞ。


『地球最後の男』

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原題:The Last Man on Earth
監督:Sidney Salkow, Ubaldo B. Ragona
脚本:Richard Matheson(Logan Swanson名義)、他
原作:Richard Matheson(I Am Legend)
出演者:Vincent Leonard Price, Jr.(Dr. Robert Morgan)、Franca Bettoia(Ruth Collins)、Emma Danieli(Virginia Morgan), Giacomo Rossi-Stuart(Ben Cortman)
配給:アメリカン・インターナショナル・ピクチャーズ
公開:1964年3月8日(アメリカ)、日本劇場未公開
上映時間:86分
製作国:アメリカ、イタリア


手品シーンが出そうで出てこなかった映画です。原作はリチャード・マシスンのSFホラー小説です(この人は、スティーブン・スピルバーグのデビュー作「激突」や、クリストファー・リーヴの「ある日どこかで」の原作者としても知られています。後者はカルト的な人気を持っており、知られていませんが名作です)。

伝染病によるパンデミックを描いたもので、コロナを経験した後で見ると、違った印象を受けるでしょう。人類はみんな感染して吸血鬼になってしまい、夜になると、唯一、生き残った人間である主人公を襲いに来ます。最後には吸血鬼たちに捕らえられ、殺されてしまいますが、つまり、1人しか残っていない時点で主人公の方が異端、排除されるべき吸血鬼のような存在なのです(価値観の逆転)。今までに何度か映画化されていますが、1964年版では、開始30分頃にヴィンセント・プライス演じるロバート・モーガンの友人ベンがモーガンの娘キャシーの誕生日パーティ?で手品を見せてとせがまれます。ベンは「よし、カード・トリックス、カード・トリックス!」と言いますが、演じるシーンは出てきません。

2023年6月7日22時45分~23時にNHKで放送された藤子・F不二雄 SF短編ドラマ「流血鬼 前編」は設定が同じ話ですが、ドラマの中で、免疫学権威のリチャード・マシスンという博士が出てくるのはオマージュでしょう。

この原作はチャールトン・ヘストンの「オメガマン 地球最後の男」、ウィル・スミスの「アイ・アム・レジェンド」と更に2度、映画化されています。前者はバイクのアクション・シーンでスタントマンと直ぐに分かってしまう雑な作りです。

次回は「シャイニング」の続編「ドクタースリープ」です。


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