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コラム



第76回 不可解なマクドナルドエーセス(2016.10.14up)

はじめに

このマジックの特徴は、ダブルフェイスカード(DFカード)を使った4Aアセンブリーです。原案者は19世紀に活躍したホフジンサー(1875年死亡)で、1857年1月には演じられていた記録が残っています。そうであるのに、現在ではマクドナルドが原案者のようなタイトルで、マクドナルドの名前が一人歩きしています。もちろん、マクドナルドの方法には優れた発想が加えられています。しかし、そのことよりも話題性が大きく、多くのマニアの関心を引きつけたのだと考えられます。1960年にマクドナルドのマジックが発表されていますが、その発表者がバーノンであったことと、その時のタイトルが「マクドナルド $100 ルーティーン」となっていたことに興味が引き付けられます。片手しかなかったマクドナルドがこのマジックを演じ、多くの人を煙に巻いていたそうです。秘密を知りたければ、 当時では高額な$100 を必要としたストーリーの話題性が注目をあびました。

ところで、バーノンがマクドナルドエーセスを発表した1960年の1年前に、日本ではテンヨー社から「天海のフォーエース」が販売されていました。マクドナルドエーセスと同様でDFカードを使ったエースアセンブリーです。日本ではこのようなトリックを1960年代から70年代にかけて「天海のフォーエース」の名前で知られていました。1980年代には「天海のフォーエース」が忘れられる存在となりますが、その頃より、日本でもマクドナルドの名前が一般的となります。天海師の方法はシンプルで巧妙ですばらしいのですが、海外では発表されていなかったのが残念です。

天海師の方法は1920年頃に考案されていたとの情報を得ました。それが正しいのか、また、その可能性があるのかに興味を持って調べることにしました。マクドナルドの方法が発表されるよりも40年ほど前のことになります。天海師の方法のことだけでなく、最初のホフジンサーの方法や、その後、どのように変化してきたのかを可能なかぎり調べることにしました。その結果、不可解なことだけでなく、興味深いこともいろいろと分かりましたので報告させていただきます。

マクドナルドエーセスについて

表向きに4枚のエースを並べ、それぞれの上へ3枚のカードを裏向きに置きますが、下のエースが見える様に半分ほどずらして乗せます。三つの山からは鮮やかにエースが消失し4番目の山に集まります。3枚のDFカードを使っているために鮮やかなエースの消失が可能となっています。マクドナルドの方法が解説されるのは1960年のルイス・ギャンソン著によるバーノンの本です。そして、マクドナルドエーセスの名前を不動のものにしたのは、1972年のニュー・スターズ・オブ・マジックのガルシアの「マクドナルド・100ドル・4エーストリック」です。その後、DFカードを使った4エーストリックをマクドナルドエーセスと呼ばれるようになります。マクドナルドが原案者ではありませんし、マクドナルド以前にも多数の作品が発表されています。それにも関わらず、このタイトルが一人歩きを始めます。この原案者は19世紀中頃のオーストリアのホフジンサーです。このことが記載されるようになるのは、1980年代後半になってからです。ホフジンサーの方法では、既に、片手でカードを1枚ずつ表向きにテーブルへ投げ出して、エースの消失が行なわれていました。歴史経過全体をみますと、その発展状況がよく分かります。ガルシアの作品以降、三つの山とも違ったエースの消失法を使うことが主流になっています。

最初の実演からホフジンサーの名前がクレジットされるまでの歴史経過の概略

最後の参考文献一覧と重複する部分もありますが、最初からの主な歴史経過を報告します。

1857年 ホフジンサーの1月のプログラムに実演の記録
1895年 ドイツのF. W. Conradi編集によるZauberspiegel誌に4枚のQと3枚のDFを使った方法が解説
1901年 ドイツのEduard Lufa編集によるDie Zauberwelt誌に4枚のKと3枚のDFを使った方法が解説
1904年 米国のMahatoma誌5月号に6枚のDFを使った方法が解説
1909年 ネルソン・ダウンズ著の "The Art of Magic" に上記の6枚のDFの方法が再録
1910年 ドイツの Ottokar Fischer著によるホフジンサーのカードマジックの本が発行
4枚のJの作品と4枚のKの作品の二つが解説され、いずれも4枚のDFを使用しており、片手でのカード投げ出しによるJやKの消失も解説
1913年 Theodore L. DeLandがThe Sphinx 9月号とMagic 11月号に3枚のDFを使った最もシンプルな方法を発表
1920年 Modern Card Effectsの本に片手でのカードの投げ出しを取り入れた方法で解説
1922~23年 J. N. Hofzinserの本の英訳版がSphinx誌に連載
1928年 ジャック・マーリン著の "And a Pack of Cards" に、その後よく使われるようになった片手でのカードの投げ出し方が解説
1931年 ホフジンサーの本の英訳版がHofzinser's Card Conjuringとして発行
1937年 ヒューガード編集の "Encyclopedia of Card Tricks" に投げ出し方をシンプルにした作品が解説され、1948年のターベルコース第5巻にも掲載
1940年 Hugard & Braue共著の "Expert Card Technique" にバーノンによるマクドナルドの方法に近い2作品が解説
1959年 「テンヨー・カードシリーズ No.2」として天海のフォーエースを発売
1960年 Lewis Ganson著の "Dai Vernon's More Inner Secrets of Card Magic" にMcDonald's $100 Routineが解説
1972年 New Stars of Magicシリーズにフランク・ガルシアのMcDonalds $100 Four Ace Trickが発表され、3回の違ったAの消失法で解説される
1986年 "Hofzinser's Card Conjuring" がDover社から安価で発売され、ホフジンサーの作品内容が世界中に広く知られる
1988年 T. A. Waters著の百科事典 "The Encyclopedia of Magic and Magicians" にMacDonald Aces の解説がありホフジンサーのことも記載される
1990年 フィル・ゴールドステイン著の "Focus" にStinger Acesが解説され、ホフジンサーの名前も記載される(日本語版ではホフジンサーの記載が省略されています)

天海のフォーエースとその原点

1959年にテンヨー社から「天海のフォーエース」が発売されています。この商品には1958年に帰国された天海師の記念として、任天堂と提携してこの作品のためのカードが制作されたことも報告されています。天海師の作品であったことと、シンプルで上手く構成された手順であったことから話題となり、日本ではDFを使ったエースアセンブリーの代表作となりました。最近の文献でも年数に関しては数冊に記載されています。1996年発行の「天海IGP MagicシリーズVol.1」には、1959年4月21日にリンディー夫妻送別会で実演されたことが報告されています。松田道弘著「現代カードマジックのテクニック」のマクドナルドエーセスの参考文献では、1959年頃に天洋から市販と書かれていました。また、カウフマン著 "Tenyoism" の本では1962年以前とだけ書かれています。この方法の特徴は各山のエースの消し方にあります。二つの山を左右の手に持ち、それぞれ交互に1枚ずつ表向きにテーブルへ投げ出し、最後のエースであるべき1枚ずつを裏向きのまま残します。3番目の山を4枚とも表向きにして、上から4枚目にエースがある状態にします。先ほど残した裏向きのエースを裏向きのまま2枚目と4枚目になるように差し込みます。1回カットして、パケットをひっくり返し、1枚ずつテーブルへ表向きになるように配るとエースが消失しています。同じ消失法の繰り返しにならないように工夫されている点でもすばらしいと思いました。

天海師の作品が発売された1年後に、バーノンによるマクドナルドの方法が発表されています。さらに日本では、力書房より1961年にDFカードを付けて「マクドナルドの4A」として発売されることになります。つまり、天海師の方法は、マクドナルドの方法とは全く関係なしに考案されていたことが分かります。最近になって横浜の小川勝繁氏より、「天海のフォーエース」は1920年頃に考案されていたとの情報を教えて頂きました。そのことをきっかけに、その可能性とDFカードを使ったエーストリック全体を調べてみたくなりました。

大阪の中之島図書館の大阪資料古典籍室には「天海メモ」が16巻書蔵されています。1冊が厚くて重く、1枚ずつめくって全体の内容をながめてみるだけでも1冊に1時間近くかかります。詳しく読むとなるとたいへんです。戦前の文章で天海師の手書きであるからです。以前に16巻全てに目を通したことがありましたので、天海エーストリックについて記載されていそうな2冊を調べることにしました。書庫から2冊を依頼し、2冊を持って運ぶだけでもかなり重たく感じます。天海メモ10に、1951年9月終わりの昼の集まりが、4A研究会の感があったとの報告を見つけました。ジェラルド・コスキー氏が「天海が20年前にこのような4Aを見せたが覚えているか」と言い出したのが始まりであったと書かれています。(中略) このマジックに関して天海師は「日本内地でいる時に、米国で半年、日本で半年いるというスタンダードオイル会社の伊藤一隆氏から覚えた」と報告されていました。DFを使った4Aトリックのようですが、天海師の方法は必要ないからとカットされており、コスキー氏の方法が書かれていました。表向きA(DF)の上へ2枚を裏向きに重ね、もう1枚は表向きにしてAの下へ差し込むと書かれています。なぜか解説がそこで終わっていたのが残念です。特徴点だけメモされていたのかもしれません。コスキー氏が言われていたように、1951年の20年前に天海師のDFの4Aトリックを見ていたとすれば、1931年頃になります。しかし、この年には初めて帰国されていましたので、その前後の時期にコスキー氏へ演じられたのだと思います。

ところで、その後、小川勝繁氏よりDFカードを使った天海4Aトリックが解説された天海メモの写しを見せて頂きました。その解説の前に「1920年頃に考えたもの、渡米の前すでに演じていたルテーン」と天海師の直筆で書き加えられていました。天海メモは手書きですので、その記載が天海師のものであることがハッキリしています。1959年の商品での方法と同じです。その当時の記載ではなく、かなり後で書かれた解説ですので、当時の方法とは少しの違いがあるのかもしれませんが、全体的な方法はこの内容であった可能性が高そうです。1920年に "Modern Card Effects" の本が発行されていたことが、その少し後で天海師の改案が存在していた可能性を高めてもらえます。その本の中のDFカードを使った4Aトリックを伊藤氏より見せられたのではないかと考えられます。その本での方法は、天海師の方法よりもシンプルで、片手での投げ出しが米国の文献で初めて登場しています。問題はDFカードの時の投げ出しの解説が分かりにくいことです。伊藤氏がどのように演じられたのか分かりませんが、この投げ出しを天海師はスムーズな方法に改良されています。さらに、本では同じ消失法を3回繰り返しますが、その点も見事に改良されています。この本には2枚を使うDFカードの簡単な作り方も書かれており、さらに、カードを剥いで薄くして2枚を張り合わせることも補足されていました。その後、ジャック・マーリンも天海師と同様な投げ出しを発表され、商品化もされたようです。天海のフォーエースが海外では知られていないだけでなく、考案の時期やきっかけが全く知られていないのが残念です。

ホフジンサーの方法とその関連作品

1998年にオーストリアのマジック・クリスチャンによるホフジンサーの研究書が発行されています。米国のIBM大会参加時にディーラーショップの古書店でこの本が販売されていました。かなり分厚い本ですが100ドル程度ですので購入しようとしましたが、ドイツ語であったためにあきらめざるを得ませんでした。この本の英訳版が2013年にやっと発行されることになります。2冊組で価格がかなり高くなっていますが、860ページもあるので仕方ないのかもしれません。この本によりますと、1857年1月には実演された記録が残っています。ホフジンサーのカードマジックの本では、今回のテーマに関わるものとして "The Power of Faith" (クリスチャンの本では "The Power of Belief" のタイトル)と "The Four Kings" の2作品が解説されています。前者は4枚のJで後者は4枚のKが使われています。2作品共に現在の方法との大きな違いは、DFカードの枚数が3枚ではなく4枚であったことです。さらに、単独の現象ではなく、選び出されたカードが4枚ともJやKになる現象の後で続けられています。デックから1枚のカードが選ばれ(フォースを使用)、それ以外に3枚が選び出され、その3枚をチェンジして4枚ともJやKにしています。その後、DFの4枚がパームによりデックへ加えられ、アセンブリー現象へ続けています。2作品の違いは、最初の1枚のフォースの方法が違うことと、後の3枚の選ばせ方に違いがある程度です。その後のアセンブリー現象の方法は同じです。いずれもマジシャンズチョイスを使わないかわりに、指定された山とデックのトップの4枚とのチェンジが必要となります。意外であったのは、片手によるカードの投げ出しが行われていたことです。これがホフジンサーの時代から既に行われていたことに驚きました。

1895年にはドイツのマジック誌 "Zauberspiegel" に4枚のQと3枚のDFカードを使った方法が解説されています。また、1901年のドイツのマジック誌 "Die Zauberwelt" には4枚のKと3枚のDFカードが使われた方法が解説されます。3枚のDFカードを使ってマジシャンズチョイスを取り入れたアセンブリーが、この頃のヨーロッパではよく知られていたようです。マジシャンズチョイスを使う方が、原案のようにチェンジを使うよりも楽に行えるからであると考えられます。最近ではマジシャンズチョイスも省略して、見せることに重点をおく作品が増えています。しかし、一般客にはマジシャンズチョイスの威力は絶大で、自分が選んだ山に集まったことの不思議さが後々にまで残ります。なお、英訳したS.H.Sharpeの "The Four Kings" の欄外の記載によりますと、ホフジンサーも本来は四つの山の一つをフォースしていたと報告されています。しかし、その方法では客に自由に選ばせたことにならないとして、トリックに対する美意識からトップチェンジの方法に変えたと書かれていました。1900年前後のドイツでの発表は、演じやすさの観点から元に戻したと言えそうです。

米国でDFカードを使った4Aアセンブリーが最初に解説されたのは、1904年のMahatoma誌5月号にKaufmannが記載した作品です。これが1909年の「アート・オブ・マジック」に作者名の記載がなく再録されています。6枚のDFカードを使っている関係で、ホフジンサーの方法とはかなり違っています。また、1913年には3枚のDFカードを使ったデランドの方法が発表されますが、ホフジンサーを極端にシンプルにしたような現象です。いずれも独自で考案された可能性があります。その頃にデランドの方法によく似た「Le Royの4A」が知られていたようで、デランドは1908年には考案していたと報告しています。デランドが先に考案したと主張したかったようです。しかし、20世紀の初めにはヨーロッパでは、同様な方法が既に知られていたわけで、独自性や権利の主張は出来そうにありません。デランドの方法は、表向きAの上へ3枚ずつ裏向きカードを重ね、客が選んだ山以外の三つの山をそのままデックへ戻しています。表向きにスプレッドすると全てが表向きとなり、裏向きであるはずの3枚のAが消失し、客が選んだ山に4枚のAが集まっています。

片手によるカードの投げ出しの変遷

マクドナルドエーセスのすばらしさは、直前まで確かにあったはずのAの鮮やかな消失です。1972年にガルシアが3回とも違った消失法で発表されるまで、片手によるカードの投げ出しが最も基本でした。ホフジンサーが既に行っていましたが、その後は少しずつ方法が変化しています。そのことに興味がわき報告することにしました。

・原案のホフジンサーの方法

最初の2枚を配る時に比べて3枚目のDFカードを配る時の投げ出し方に違いがあります。しかし、セリフを言ったり、上手く行うことによりそれほどの違いを感じにくくしています。悪くない方法ですが、3回も繰り返しますと少し気になってきます。

4枚とも表向きで、トップにDFのエースの面が見えています。手掌を下向きにして親指で4枚をすくい取り、1枚目と2枚目は親指で押し出してテーブルへ投げ出します。3枚目の時に手掌を上向きに返しつつ中指と薬指でDFカードを投げ出しています。裏向きになっている4枚目をはじいて表向けて投げ出します。

・1920年の "Modern Card Effects" の方法

ホフジンサーの投げ出しを変えた方法が使われていますが分かりにくい解説です。3回とも手首を返す同じ操作で投げ出しているのですが、その解説の通りに行うとDFカードのエースの面を上にして投げ出すことになってしまいます。持ち方は手掌を上向きにして裏向きのパケットを持っている状態にしています。親指でトップカードを押し出しつつ手首を返して、表向きにテーブルへ投げ出すことから始めています。問題はボトムのDFカードを投げ出すときに、中指と薬指で押し出して同様に行うように書かれていたことです。DFカードの場合は投げ出してから手首を返すと書くべきであったと思います。

・1926(27)年のターベルシステム(ターベルコースの元になる通信講座)の方法

このレッスン36では、レギュラーカードを使った4Aトリック「ミスティックエーセス」が解説されています。DFカードを使っていませんので、マクドナルドエーセスの分類には入りません。しかし、片手での投げ出しを取り入れた4Aトリックです。レギュラーカードを使っているために、表を示した後で裏向きに投げ出す方法に変えています。この方法であれば、表裏は逆転していますが、上記の1920年の解説の操作のままで行えます。その解説を読んで、その方法で出来る作品を考えたように思ってしまいます。この方法の場合、4枚目のカードをAとして裏向きのまま横へ置いています。これを三つの山で繰り返し、Aとして横へ置いた3枚と4番目の山の普通のカードとの入れ替わり現象です。問題は表向きに投げ出していないために、迫力のある不思議な現象とは言えません。1948年のターベルコース第5巻が発行された時に、4Aトリックの章ではこの作品が削除され、DFカードを使った片手での投げ出しの作品に変えられていました。

・1928年のジャック・マーリンの方法

3回目のDFカードを投げ出す時に、手首を返しながら2枚ともひっくり返し、親指でDFカードを押し出して投げ出しています。これによりDFカードの普通のカードの面が上になって投げ出され、手には裏向きカードが残ります。ホフジンサーの方法が巧妙に改良されているのですが、天海師が1920年頃には、既にこの方法を使われていたことが驚きです。

・1937年の"Encyclopedia of Card Tricks" での方法

この方法は1948年のターベルコース第5巻でも解説されています。4枚のカードの状態はテーブルにカードを配った時のまま(3枚は裏向きでボトムに表向きA)で投げ出しています。手首を返して手掌を下向けながら投げ出し、DFカードの場合は中指と薬指で押し出しています。この方法の弱点は、手を返した時に手からはみ出したカードは裏模様が見えるはずであるのに、カードの表が見えている矛盾があることです。この頃のトリックカードはブリッジサイズが使われていた可能性が大きく、手が大きい米国人には問題がなかったのかもしれません。現在のようにトリックカードもポーカーサイズが普通になり、手が大きくない日本人には向いていないのではないかと考えています。表が見えても気にしなくてよいとの考え方もありますが、3回も繰り返されると気になってきます。

・1960年のバーノンの "McDonald's $100 Routine" での方法

3枚目のDFカードを投げ出す前に、右手で2枚を重ねて取り上げて表のAを示した後で左手へ戻しています。この時に手掌を下向けて受け取り、親指で押し出すとDFカードのAの面が下向きとなって投げ出されることになります。楽に行えるようにした面白い発想ですが、片腕のギャンブラーの作品であるのに、両手を使う方法に変えていたのが意外でした。

1920年の "Modern Card Effects" 以降の発展作品

1920年の "Modern Card Effects" のDFカードを使った4Aトリックは、明らかにホフジンサーの影響を受けています。しかし、そのことには何も触れられていません。その次に登場する同様な作品が、1928年のジャック・マーリンの方法です。この作品のまえがきには、数年前に英国のWill Goldstonにこのトリックを提供し、商品化の許可を与えて、既に商品化もされていたようような記載となっています。マーリンの方法には各山からAを消失させる方法だけでなく、最後のカードをAとして1枚ずつ残す方法も解説されています。天海師の作品と比べますと、カードの投げ出し方が同じであるだけでなく、カードを残す方法が書かれていたことも天海師の発想に近いものが感じられます。

"Modern Card Effects" の方法をシンプルにした代表作が1937年の "Encyclopedia of Card Tricks" に解説されます。作者名の記載がありません。大きな違いは片手での投げ出し方です。それまでの方法ではAの上の3枚を表向きにして、その上へAを置いた後で全体を裏向けて投げ出し操作を行っています。エンサイクロペディアの方法では配ったときの状態のままで取り上げて投げ出しが出来る利点があります。しかし、手首を返して表向きに投げ出す時にDFカードの普通のカードの面が見えてしまう恐れがありました。それでも米国では気にならなかったためか次々と再録されます。それらの中で作者名に関しての問題を感じる記載がありました。1944年4月のHugard's Magic Monthly誌のOrville Meyerによる解説です。Bill Morthlyから見せられた作品とのことですが、エンサイクロペディアと全く同じです。Monthlyが考案したものかが不明です。エンサイクロペディアの本が7年前に発行されていますので、それを読んで演じていただけの可能性もあるからです。また、別の投げ出し方としてマーリンと同じ方法も解説されていますが、作者名の記載がありません。1945年発行の有名な "My Best" の本に、上記の方法がOrville Meyerの作品として間違った作者名で解説されてしまいます。さらに、1948年のターベルコース第5巻では、この作品が作者名の記載なしで解説されています。1949年にOrville Meyerが自分の本を発行した時に、この4AトリックをBill Morthlyの作品として明記されていました。自分が考案者となっていたり、作者名の記載がないことを気にされての掲載と思います。しかし、Morthlyが考案者である可能性が高いとは言えません。

もう一つの興味深い改案がページ・ライトの作品です。彼は1930年12月に25才の若さで交通事故により亡くなっています。つまり、1920年代終わり頃の作品と考えられます。スフィンクス誌にいろいろな別の人物名で作品を発表されたり、死亡時には本を発行する予定のためか多数の作品がノートされていたそうです。それらをまとめて、1991年には330ページの作品集が発行されています。その中のステージのカードマジックとして "One-Armed Poker" が解説されていました。片腕のギャンブラーの演出で、これまでの4Aを少し変更した作品です。スタンドにカードを立てて、片手だけでポーカーゲームを行う演出です。表向きの4枚のAの上へ4枚ずつ裏向きにカードを置いています。片手だけでカードをスタンドへ立てているのですが、片手だけで行う理由がはっきりしているのが良い点です。天海師の場合は、両手に4枚ずつ持って投げ出しているのも、片手だけで行う不自然さがなく納得させられる改案です。そして、ページ・ライトの片腕ギャンブラーの演出が、バーノンのカッティングエーセスやマクドナルドエーセスの先駆けと言えそうです。

手順の中に組み込まれたマクドナルドエーセス

原案のホフジンサーの作品は、単独の現象ではありません。客により選ばれたカードが4枚ともジャックやキングになります。この4枚を表向きデックの上へ戻す時に、4枚のDFカードをパームにより加えて、次のアセンブリー現象に続けていました。1947年に発売されたLeo Horowitz & Dr Daleyの "Aces High" の小冊子は3段構成の作品ですが、その第2段でDFカードを使うアセンブリー現象に続けています。デックのボトムに3枚のDFカードがセットされており、4A以外の第1段で使ったカードをデックのトップへ処理して、第2段では必要枚数のカードをボトムより取り出されています。人気があった小冊子で、日本でも1963年の「トップマジック34号」に日本語訳されています。1956年のドン・アランの "It Can't Be" も3段構成で、第2段がDFカードのアセンブリー現象です。最も印象的であったのがTV放映で話題となったリッキー・ジェイの方法です。デックをカットする度に1枚ずつ4枚のカードが裏向きで前方へ飛び出し、それを表向けると4枚ともQです。この4Qをデックへ戻した後、ピエット・フォートンのムーブにより1枚ずつ表向きにQが出現します。この段階で、3枚のQがDFカードと入れ替わっているわけです。そして、マクドナルドエーセスの現象へと続けられます。

フランク・ガルシア以降の3回とも違うAの消失法の時代へ

1972年に発行された "New Stars of Magic" シリーズの2冊目がフランク・ガルシアの "McDonalds $100 Four Ace Trick" です。毎回違った方法でAを消失させる考えは、1961年8月のMUM誌のKen Krenzelのコラムで触れられていたそうですが、有名にしたのはガルシアで間違いありません。バーノンによるマクドナルドエーセスが発表された頃までのAの消失法は、片手で投げ出す方法が基本でした。これも優れているのですが、毎回こればかりでは面白くありません。また、何故、片手なのかの疑問も感じさせていまう恐れがあります。ところで、1960年にツイスティングエーセスが発表された以降は、エルムズリーカウントがなくてはならない存在の時代となります。マクドナルドエーセスのAの消失法のためにも、最も重要な技法と言っても過言ではありません。L&L社から2007年にマクドナルドエーセスの7作品を集めたDVDが発行されています。最後の1作品はDFカードを使っていませんので、厳密にはマクドナルドエーセスとは言えません。それ以外の6作品の全てにエルムズリーカウントが使われていました。特に1枚だけが表向きのAが、カウントにより全てが裏向きとなり、パケットを表向けるとAが消失している現象はビジュアルです。この後、2枚ずつ持ってオーラムサトルティーやフラシュトレーションムーブにより裏を示しながらテーブルへ表向きに置かれると、4枚の普通のカードの裏表を見たと確信してしまいます。また、1枚だけの表向きのAが、エルムズリーカウントによってA以外のカードにチェンジし、その後、全ての裏を見せたようにテーブルへ置いてゆく方法も魅了されます。このようなビジュアルで不思議な現象により、これまで以上にマクドナルドエーセスの人気が高まります。上記でも報告しました2010年の加藤英夫著「Card Magic Librery 第6巻」には、マクドナルドエーセスの消失法が11も解説されていました。たいへん参考になりました。

新しい試みの時代へ

スリーフライのコラムでも触れましたように、90年代頃よりクロースアップを演者が立って、遠方の観客にも見やすい現象の作品が登場するようになります。ギャリー・カーツが先駆者の一人ですが、1995年のワールド・マジックサミットでマクドナルドエーセスを立った状態で演じられました。クロースアップのレクチャー会場は広くなく、100人ほどで入れなくなる状況でした。後方から立って見ていたのですが、テーブルの上が全く見えません。ギャリー・カーツは立ったままの演技ばかりでしたので現象がよく分かりました。レクチャー後は拍手が鳴り止まず、レクチャーノートを購入する人が殺到して、レクチャーノートがすぐに完売してしまいました。今後のクロースアップの方向性を感じさせられるレクチャーでした。

このような立って演じるマクドナルドエーセスで最近有名なのがJohn GuastaferroのVino Acesです。四つのワイングラスに四つのパケットを入れて演じています。リーダーパケットが入ったグラスを客に持たせ、Aを移動させる演出として他のグラスと会わせて音を鳴らしていたのが魅力的でした。これは彼のDVD "Second Storm Vol.2" や L&Lから発売のマクドナルドエーセス作品を多数収録したDVDにも解説されています。これらのDVDにはGuastaferroのもう一つの作品 "Famous Aces" も解説されています。これは各パケットからAが消失して、A以外の3枚だけとなり、1枚のAしか入れていなかったカードケースから4枚のAが取り出される現象です。また、Vallarinoの商品 "Ultimate As McDonald" では、明らかに4枚あったパケットからAが消失して3枚だけとなります。

英国のGuy Hollingworthは、DFカードをAの消失のためにではなく、リーダーパケットにAを現すことに使っていました。そして、リバースアセンブリー現象の結末にしています。また、1999年のGenii誌に発表されていますラリー・ジェニングスの方法も同様な結末の現象です。こちらも、リーダーパケットに3枚のDFカードがある状態で行われていました。この二人は大幅に違った方法で行われており、それぞれ独自で考案されたと考えられます。

おわりに

今回の調査により、天海師が1920年頃に演じられていても不思議ではないことが分かりました。また、「天海のフォーエース」でのAの消失法は単調にならない工夫がされており、優れた作品であることを再認識させられました。そして、原案者のホフジンサーのすばらしさをよりいっそう知ることが出来ました。

今回のテーマは簡単にまとめることが出来ると思っていたのが大きな間違いでした。特に「天海のフォーエース」については、横浜の小川勝繁氏より貴重な情報や資料を提供して頂き、なんとかまとめることが出来ました。これらの調査により、一般客相手の4Aアセンブリーとして、マクドナルドエーセス(天海のフォーエース)は欠かせない存在だと再認識できました。


■参考文献一覧

(1850年代後半にホフジンサーにより実演 2005年Genii誌11月号より)
1895 F. W. Conradi Zauberspiegel誌 The Harmony of the Ladies
     4枚のQと3枚のDFを使用 ドイツ語
1901 Eduard Lufa Die Zauberwelt誌 ドイツ語
     4枚のKと3枚のDFを使用
1904 Kaufmann Mahatoma Vol.7 No.11 Pregared Four Aces Trick
     6枚のDF(2枚ずつ3組) DFをリバースすることによる方法
1909 T. Nelson Downs The Art of Magic
     The Four Ace Trick 4th Method 上記と同様 6枚のDF
1910 J. N. Hofzinser Kartenkunste(ドイツ語 Ottokar Fischer著)
     4枚のDFカード 片手でのカード投げ出し
     The Power of Faith 4枚のJを使用
     The Four Kings 4枚のKを使用
1913 Theodore L. DeLand The Sphinx 9月号 DeLand's Four Ace Trick
     3枚のDF 最もシンプルな方法
     選ばれなかった3山をデックへ戻し表向きスプレッド
1913 Theodore L. DeLand Magic 11月号 同上
     1908年には考案していたことを主張
1920 Geo Delawrence & James Thompson Modern Card Effects
     Four Ace Trick (Double Cards) 片手での投げ出しを使用
     4枚のAを使用 3枚のDF(カードを薄くして2枚をはり合わせて作る)
1922~23 J. N. Hofzinserの本の英訳版 The Sphinx3月号から翌年8月号
       Singletonによる英訳
1926(27) Tarbell System Lesson 36 Mystic Aces(DFカードは使用せず)
       エースパケットの移動現象 裏向きに片手によるカードの投げ出し
1928 Jack Merlin And a Pack of Cards My Favorite Four Ace Trick
     3枚のDF 4枚のAを使用 投げ出し方に工夫
     数年前に英国の Will Goldston へ贈り商品化を許可
1931 J. N. Hofzinserの本の英訳版 Hofzinser's Card Conjuring
     S. H. Sharpeによる英訳
1937 Jean Hugard Encyclopedia of Card Tricks The Four Aces
     全体の操作の単純化 配った状態のまま取り上げての投げ出し
1937 Robert Parrish You'd be Surprised An Improved Four Ace Routine
     4枚のDF使用(片面がAのDF3枚とA以外のDF1枚)
     レギュラーの3AとDFの3Aとのスイッチはデックリバースによる
1940 Hugard & Braue Expert Card Technique
     The Mechanical Four Aces 表裏パケットによる重ね直し
     The Radioactive Aces 同上+片手でのカード投げ出し
1941 Chas Arbuthnot Jinx 143 Grimaces
     表裏パケットによる重ね直し
1944 Orville Meyer Hugard's Magic Monthly 4月号
     Greatest Four Ace Trick Bill Mortonが演じたと記載
     基本の方法は1937年のEncyclopediaとほぼ同じ
     別の方法による投げ出し方はMerlinとほぼ同じ
1945 Orville Meyer My Best(編集者 J. G. Thompson. Jr)
     Greatest Four Ace Trick 上記の再録
     ただし、Bill Mortonの記載部分が削除され、考案者がMeyerに
1945 Theodore L. DeLand The Conjurors' Magazine 8月号
     1913年のDelandの方法が再録
1947 Leo Horowitz & Dr Daley Aces High
     4段まであり第2段がDFによるアセンブリー
     Horowitzによるパケットスイッチ
1948 The Tarbell Course in Magic Vol. 5 The Conjurer's Four Ace Mystery
     1937年のEncyclopediaとほぼ同じ 考案者名の記載なし
1948 George G. Kaplan The Fine Art of Magic Rex Card Mystery
1949 Orville Meyer magic in the Modern Manner
     Greatest Four Ace Trick Bill Morton考案として記載
1956 Don Alan Pretty Sneaky It Can't Be
     3段まであり第2段がDFによるアセンブリー
1959 石田天海 テンヨー・カードシリーズ No.2 Tenkai's Four Aces
      任天堂と提携してDFカード 左右の手に持った山で片手投げ出し
1960 Dai Vernon More Inner Secrets of Card Magic(Lewis Ganson著)
     McDonald's $100 Routine 表裏パケットによる入れ替え
     片腕ギャンブラーの話と秘密を知るための$100の話
1961 マクドナルドの4A 力書房 トリックカードシリーズ
     上記のバーノンの方法の日本語訳とトリックカード付き
1962 Tricks with FA-KO Cards(3作品)
     THe Four Ace Trick 1937年のEncyclopediaとほぼ同じ
     R. W. Hull's The Four Ace Monte モンテ形式の応用
     The Pringle Four Ace Routine 1941年のJinxとほぼ同じ
1972 Frank Garcia New Stars of Magic
     McDonalds $100 Four Ace Trick 3回の違ったAの消失法
1974 Stewart Judah The Pallbearers Review McDonald Aces
     3枚のレギュラーAとDFカードのスイッチの簡略化
1975 Derek Dingle Additional Deceptions Slow Motion MacDonald
     1982年のThe Complete Works of Derek Dingleに再録
     2009年に日本語版が発行 トリックカード付き
     2枚のDFカード使用
1975 Martin A. Nash Ever So Sleightly $10000 Ace Routine
     DFカードを使用しない方法
1977 Phil Goldstein Linking Ring誌 12月号
     MacDonald Vanishes 4 items
1978 Phil Goldstein Notions
     上記の消失法を使って手順化 3回の違ったAの消失法
1979 Edward Marlo Marlo Magazine Vol.3 The Olram Aces
     3回の違ったAの消失法 15ページによる解説
1980 Mary Wolf John Verse Two(by John F. Mendoza)
     Quick MacDonald
1980 Gene Castillion The Lost Hierophant Capturing MacDonald
1982 David Solomon Sessions Two Faced Dis-Assembly
     本来のマクドナルドエーセスではない
     リーダーパケットに2枚のDF使用 リバースアセンブリー現象
1985 Louis Falanga Lake Tahoe Card Magic Fleur Du Lac Aces
     3枚のDF(フェイスはブランク)と3枚のフェイスブランク使用
1986 J. N. Hofzinser Hofzinser's Card Conjuring S. H. Sharpe 英訳
     Dover社版が発行 安価であり世界中で広く購入される
1988 David Berger Apocalypse Vol.11 No.8 Old McDonald
     3枚のDFを使用 ブラックジャックテーマ
1988 T. A. Waters The Encyclopedia of Magic and Magicians
     MacDonald Aces の解説がありホフジンサーのことも記載
1990 Phil Goldstein Focus Stinger Aces
     2枚のDFと特別製の3枚のDF
     マクドナルドエーセスとして知られているが本当はホフジンサーと記載
     2005年に日本語訳版「パケットトリック」が発行
      この日本語版ではホフジンサーのことについては省略
1990 松田道弘 松田道弘のカードマジック
     ダブル・フェイス・エースの錬金術
     森下宗彦氏のフォア・エース・ルーティン
1991 Page Wright Page Wright's Manuscript One-Armed Poker
     スタンドに表向き4枚のAを並べ、その上へ4枚のカード
     片手だけでポーカーとして演じるがMerlinに近い方法
     Page Wrightは1930年12月に交通事故で死亡
1993 Gary Ouellet Dream of Aces
1995 Gary Kurtz Notes from The Summit(レクチャーノート)
     The Amplified Ace Assembly スタンダップで演じる
1996 石田天海 天海IGP. MAGICシリーズ Vol. No. 1(2作品)
     天海のフォーエース 商品の方法と同じ
     ポール・ロッシーニのフォーエース
      3段まであり第3段がDFによるアセンブリー
1996 Guy Hollingworth Notes on Card Tricks and Other Diversions
     A Stationery Assembly ペーパークリップ使用
     リバースアセンブリー現象 DFを出現するパケットに使用
     1999年の Drawing Room Deceptions に再録
1999 Larry Jennings Genii誌1月号 MacJennings Aces
     リバースアセンブリー現象 DFを出現するパケットに使用
2001 松田道弘 トリック・カード事典
     DFカードを使ったフォアエーストリック作品の紹介
2003 松田道弘 現代カードマジックのテクニック
     マクドナルドのニューメニュー
2004 Derek Dingle Genii 12月号 Dingle's McDonald's Aces
     以前に発表されたのとは違う方法
2005 Hofzinser Genii 11月号 The Four Kings
     4枚のKと4枚のDFを使用 写真を加えて分かりやすく解説
2005 松田道弘 魅惑のトリックカード・マジック
     チーク・トゥ・チーク・マクドナルド
     マクドナルドの最終オーダー
2007 Tony Noice Best of Friends Vol. 3 Fastest Four Ace Assembly
2007 Tony Noice Best of Friends Vol. 3 The MacNoice Aces
2008 松田道弘 シックなカードマジック マクドナルドのリピーター
2009 加藤英夫 Card Magic Library 第3巻 ホフジンサーのカードマジック
     ダブルフェイスカード使用のマジック ザパワーオブフェイス
2010 加藤英夫 Card Magic Library 第6巻 フォーエースアセンブリー
     マクドナルドエーセズと二人の改案(ジュダと加藤バージョン)
     マクドナルドエーセズ用A消失法 11の消失法
2010 John Guastaferro One Degree Vino Aces
2011 松田道弘 カードマジック The Way of Thinking
     リピータブル・マクドナルドのたくらみ
2013 Magic Christian J. N. Hofzinser Non Plus Ultra
     ドイツ語版が1998年に発行されており、その英語版   


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