マジックに関しては、色々な書籍やDVDで理論、方法、演じ方などを学ぶことが出来ます。本書はそのような道を通らなくても、この本で完結する作りになっています。左ページに理論、右ページに実践を配置した構成は見開きの状態で一つの項目が完結するため、非常に分かりやすくストレス無く学べます。日本のマジック書籍は海外の翻訳本であってもA5やB5サイズと小さめですが、本書はPrinted in Italyのこだわりで製本されておりズッシリ感と共に見やすいです。ハードカバーの一冊は、本棚で異彩を放ちます! シェアされる内容も素晴らしく、自由度に関する項目では目からウロコものでした。知っていると思っていたマジックも、観客目線で見ると不思議さを打ち消すようなルーチンもあったと気付かされます。人影理論、マジックを学ぶも読んですぐに実践できる内容です。参考文献、用語集に加え原著内で参照が必要な部分に覚え書きとして記載があることも理解の助けになります。
訳者あとがきでは、田代さんのマジック原著を翻訳することへのこだわりが記載されています。これまで何となく読んでいた翻訳に、ここまでのこだわりと情熱を注力出来る田代さんに改めて感謝の念を抱きました。ありがとうございます!!!
本書も1人でも多くのマジシャンに購入してもらい、目かウロコ体験をシェアして欲しい一冊です。