もしあなたが神経質な観客を相手にしているなら当然NOCの使用は避けるべきです。逆にずぼらな観客を相手にしているなら通常のNOCを使っても問題ないでしょう。
このGAFFを使うなら、そのどちらにも気をつけなければいけません。
まずどのシリーズのNOCにも言える事ですが、黒が違います。
薄い黒、濃い黒、濁った黒、世界中で何度も作り直されたBLACK NOCは紙質もインクも一致しません。
もしあなたがUSPCCのBLACK NOCにこのGAFFを混ぜたなら、その日のうちにマジシャンを引退することになるでしょう。
そしてもうひとつ。残念なマーキングシステムです。
NOCのマーキングは優秀なはずなのですが、なぜこのGAFFはこんな事になってしまったのでしょうか。
あのさり気なさが消え失せ、主張が激しいものに置き換わっています。なぜ?
強いて言うなら重要なキーカードを一発で探し出せる、設計者からの優しさでしょうか。観客から見てもわかりやすい!ああ設計者よありがとう。
…つまりNOCと名のついた、ただ黒いだけのGAFFデックです。
薄暗い大人びたBARなんかでさらっと演ずるにはいいかもしれませんが、明るい場所で使うのはリスクを伴います。