ジャンル | : | カードマジック / パケット・トリック |
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シチュエーション | : | クロースアップ |
現象 | : | 変化 移動 ギャンブル |
メーカー名 | : | monthly Magic Lesson |
マジシャン名 | : |
ゆうき とも |
価格 | : | ¥ 3,106 |
難易度 | : | |
動画 | : |
[size:5.8MB] |
メモ | : | 日本語解説書あり |
紹介ツール | : |
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どれだけ騙せば気がすむんだ!
そんな印象を持たせるモンテです。と言いつつも、実際に起こる現象はワイルドカードです。それをモンテ形式のプレゼンテーションで魅せることで、ただの移動現象に変化現象が加わり、以外性のある手順になっています。
また、この商品にはボーナスとして「ショート・ワイルド」というパケットトリックが収録されています。ブランクカードが次々と印刷されていく、ワイルドカードの手順で、これがメインでも良いくらいです。このトリックも付属のカードで演じて頂けます。
5枚のブランクフェイスカードと1枚のレギュラーカードを取り出し、仲間外れを探すゲームをします。そう、モンテです。
まずは3枚だけで行います。レギュラーカードを真ん中に置き、両隣にブランクカードを置きます。マジシャンは何もしていないように見えます。しかし、観客の選んだカードはブランクカードです。
次はレギュラーカードを表向きにして行います。これほど簡単なことはありません。
当然観客は1枚だけ表向きになった当たりカードを指定します。マジシャンは裏向きのカードを裏返します。するとそこにもレギュラーカードが。つまりはもう1枚のブランクカードが仲間外れなのです。
カードを取り上げ、少し混ぜます。そして観客にどれが仲間外れか訪ねます。
悩む観客にマジシャンはヒントを与えます。これはレギュラーカード。これもレギュラーカード。ではこれは?といいながらマジシャンがめくったカードはなんとこれもレギュラーカードです。つまり仲間外れはいなくなりました。
このままではゲームになりません。マジシャンは使用していなかった3枚のブランクカードを取り上げ、一番上にレギュラーカードを1枚乗せ、パケットを返します。
今仲間外れはどこ? 観客は一番下と答えます。当然です。しかし、レギュラーカードは3枚目に移動しています。次はレギュラーカードだけを裏向きにしてトップに置きます。これで外すわけはないと観客は意気揚々と裏向きのカードを選びます。
マジシャンがそのカードを裏返すとレギュラーカードです。しかし、喜ぶのは早い。
2枚目、3枚目と裏返すとそれらもレギュラーカードなのです。最後に出てきたブランクカードが仲間外れだったわけです。
ゆうきとも公式ブログにて、ボーナス手順「ショート・ワイルド」の始めのあらためについて「現在ハーマン・カウントの代わりに、ハバック・カウントを使用している」と紹介されています。ハバックカウントを使用すればフェイスのあらためと同時に、暗に裏模様をあらためることができます。ハバックカウントとはジョン・ハーマン氏のフラシュトレーション・カウントと、ハーマン・カウントを同時に行うもので、カウントと同時に裏もあらためる方法です。
ゆうきとも公式ブログ 「仲間外れの現在」 ゆうきとも公式ブログ 「失礼しました」 (どちらも別ウィンドウで開きます)
このモンテはじっくり観られるほど威力を発揮します。
とても良い商品だと思います。
難易度が少し高めに設定されていますが、やってみるとそこまで難しくないと思います。
また、カードを全て改めてもらうことはできませんが、種のないいくつかのカードを渡せばたいていの人はそれで満足します。
値段の割にビデオの内容もいいですし、カードも全く滑らない安価なカードではありません。買って損はないと思います。
パケットものでも、こんなにお客さんを笑わせられるものは、あまりないと思います。モンテ風でありながら、実は言葉で巧みに演じるのは、ゆうき氏ならではだと思います。いじわるな感じで、お客さんを混乱させていく感じが、私はおもしろいなと思います。
技法としては、ハーマン・カウントとエルムズレイ・カウントとバックルだけなのでとても簡単に演じることができると思いますし、練習をしておけば、見破られることはまずないでしょう。
冊子は細かく書いてありますが、読むのがめんどくさい、わかりにくいと思うので、DVDを参考にして練習をした方がよいと思います。
ただ、エルムズレイ・カウントのやり方はDVDのには載っていないので、冊子か、ゆうき氏の「フラッシュ・バック」などを見るしかないと思います。私は、ネットの動画をみて練習しました。
ワイルドカードを、モンテ風の演出にしているのが素晴らしいです。しかも使用する技法は、最初のハーマンカウント一回と、エルムズレイカウント一回、後は簡単なトリプルリフト一回と、非常に少ないのが魅力的です。マンスリーのパケットシリーズの中で一番簡単ではないでしょうか。
さらにボーナスの手順も付いてます。私は「ショートワイルド」は期待したほどではなかったのですが、おまけということを考えれば文句を言うところではないですね。話は戻って本編の「仲間はずれ」は現象・演出良いですし、演者の負担も軽いことを考えても、本当によく考えられた傑作だと思います。
パケットトリックと言えば、カウント技法とギミックカードの組み合わせが命ですが、同じパケットを使って、まったく違う2つのマジックができるというお得なマジックです。手順を変えるだけで、こんなこともできるのかと勉強になり、手持ちのギミックカードでもいろいろできそうな気がしてきます。
演技と手順は、DVDで詳しく解説されているだけでなく、冊子でも「ここまで細かく書くかあ?」というほど。マジシャンと観客の会話まで冊子に載っています。ゆうき氏のマジックは、会話のやりとりが効果的に使われているので、その点でも参考になります。モンテのような観客参加型マジックになれば、より一層効果的で、場が盛り上がります。
また、冊子にはDVDに入ってない技法もすべて写真つきで解説されているので、あまり技法に詳しくない自分でも、これだけで習得できました。